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間違いだらけ!週刊ポストの「年金」記事

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 私が「年金受給が40代は70、30代は75を視野に?」を書きつつ、危惧していたことが現実となった。

怒りの徹底追及
年金は75歳までもらえなくなる
「働き方改革」に便乗した年金大改悪が年内にも閣議決定!

 週刊ポスト8月11日号では、政府内で高齢者の定義を75歳に変更する動きについてセンセーショナルなタイトルをつけ、巻頭に特集記事を持ってきたのである。

 で、中身を見ると「貴方の年金が取り上げられる」とか、「官僚が蠢き出した」とか、「揺らぐ政権」とか、おどろおどろしく書いている割には具体性や裏打ちに欠け、憶測でモノを書いているのが丸わかりだった。

 書かせたライターの質が悪すぎて、とてもではないが巻頭に持ってこれるような内容ではなかったのである。

ポストの記事に「怒りの徹底追及」!

 まず、記事の出だしの部分から指摘しておこう。

「今年の初め、高齢者は75歳以上という話が『唐突』に出てきた」(抜粋)

 

 この時点で年金問題や労働力問題を追いかけていないことがわかる。この「75歳」という数字は野党自民党時代に既には散見されており、唐突でもなんでもない話であることは、既に私の記事でも指摘した通りである。これだけ見ても書いたライターがいい加減な人間なのは明らかだ。

 思えば最近、やたらと「75歳」という年齢がクローズアップされていた。「75歳まで働ける社会」「高齢者は75歳から」……なるほどすべてはこれに向けた布石だったのか。いよいよ政府が、「75歳年金支給引き上げ」に向けて本格的に動き出した。それは日本人の老後生活を破壊するに等しい「天下の悪法」であり、実施されれば恐ろしい「高齢者搾取国家」の完成を意味する。

週刊ポスト8月11日号

 十年前、年金問題を煽るだけ煽りながら、具体的な対応や解決策を何ら示さず、人々の不安だけを高めるのみに終始しながら、減り続ける部数を前に「夢をもう一度」と、素人レベルにも及ばぬ記事で再び煽ろうとしている姿がありありとわかる。

 年金はあなた方の商売の為にあるのではない。掛けている多くの人々の為にあるのだ。

 「自民党のプロジェクトチームで、座長としてこの案の取りまとめをしたのが元財務官僚の片山さつき議員で、官僚の強い意向が働いていた」(抜粋)

 片山さつき参院議員は「政調会長代理」としてこの案をまとめる立場となったが、これは官僚の意向を尊重するためではない。これは完全にライターによる憶測妄想だと断言してよい。

 なぜなら最初に党内で「70代の人でもやる気のある人が働ける環境を」と言い出したのが片山議員が属する派閥の領袖、二階俊博自民党幹事長その人だからである。つまり書き手がなぜ片山議員が取りまとめているのか、その意味が全く分かっていない状態なのが丸わかりなのだ。

 言えることはただ一つ。「少しは調べろ!」ということである。

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年金と政権批判と商売を結びつけるな

 しかし大きな流れとして「年金75歳支給」へ向かっている事も厳然たる事実である。その点で週刊ポストの着目点は間違っていない。問題は「現政権批判のための肴として『年金話』を持ち出している」点だ。

 この年金問題は現政権ではない別の政権であろうとも同じ流れにしか進まない問題である。というのも受け手である高齢者は増え続け、それを支える現役世代が減り続けるという根本的な問題は、誰の手によっても解決できないからだ。

 文字通り神のみによってしか解決できないものをダシとして不安を煽って政権批判を行なったところで、年金受給者にとって有為になることなぞ一つもないのだ。要は金儲けのため、政権批判の道具に年金を持ち出して、安易に人を振り回すようなマネをするなと言いたい。

 これからの人生どうなるのか、と真剣に考えている人間に対して不安を煽ってモノを売りつけるなどといった行為は「悪徳商法」の極みでしかない。しかもこうした雑誌を買う層はネット情報に不得手な人が多い50代以上の人が多く、そうした人らを狙い撃ちにした内容だ。

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これから年金問題はどう進捗していくのか?

 政府側が意図しているものは第一義としては「世代を問わぬ現役世代の拡大」である。少子高齢化の中で受給者である「高齢者」を減らして、支え手である現役世代を増やすにはそうするしかない。

 その上で「年金受給の引き上げ」が視野に入ってくると受け取るのが自然な流れだろう。受給年齢を65歳に引き上げた1994年(平成6年)の年金法改正と同様になるとポストでも指摘していたが、20年かけて段階的に引き上げた件については全く触れていない。

 つまりポイントとなるのは、いつ、どのタイミングで、どのような形態の引き上げとなるかであるが、政治日程を考えた場合、この二年間はほぼ無いと見て良いだろう。

 というのも政府与党側は来年12月までに解散総選挙を打たなければならず、その期間に「年金受給引き上げ」を表立って検討することなど不可能だからである。だったら選挙後から検討したとして約一年かかるので、最短でも今から3年後、2020年移行の話となるわけだ。

 そこから法案が成立し、制度を移行させ運用するとなれば更に時間がかかる事になるので、以前に記事で書いたように今の50代の大半は「逃げ切れる」(65歳で受給できる)と読める。

 週刊誌であろうと、人の生活がかかっているこの「年金問題」に関しては、こうした政治日程くらいしっかり書くべきであろう。素人レベルでわかる話を書けぬ人間が、不安だけ煽りたいからといって書けばよいものではない。

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おわりに

 「誰がやっても同じ」と言ってしまえばツライ話となるが、制度や運用以前に「少子高齢化」のスピードの前には全てが無力となってしまうのが現状である。

 そのための解法は「移民」しかないのだが、根強い反対意見が多く、また高齢化から先手を打って導入したヨーロッパの惨状を見るにつけ、移民には忌避感が強い。

 一部で「都合の良い労働者」だけを受け入れるという話があるが、そんなやり方が世界の中で認められる筈もなく、長期的視野に立ったとき、今の日本は八方塞がりの状態が続いている。

 このまま国家社会の「老い」を受け入れながら朽ちていくべきなのか、社会や文化の混乱を招くリスクを抱えても「移民」に活路を求めるのか、その答えはまだ出ていない。

後記

 非常に政治的な話となったが、年金や保険など「公的」なものにはやはり政治が深く絡んでくる。嫌でも暮らしの中に「政治」が入っていてしまうのだ。

 こと暮らしに大きな影響を及ぼすものに関しては、そうならないようにメディアも細心の注意を払いつつ、冷静に落ち着いた状態での理解や認識ができるような伝え方を行なって欲しいものである。

 今後どのような形で引き上げのシナリオが描かれるのか、どんな留意点があるのかなどについてはまた別の機会に書いていきたい。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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