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最近、運送業者の遅延誤配が多くなってきた 在庫を考えるべき時期に来ているのかも

投稿日:2017-09-07 更新日:

 注文していた資材が2日待っても届かなかったため、発送業者に頼んで配達依頼をお願いした。運送業者の方は恐縮して荷物を持ってきたのだが、せかしたような感じとなったので、こちらのほうが申し訳ない気持ちになった。

 というのも、以前注文していた商品が届かなかったり、二個口のものを一個口しか卸していなかったりしたことがあるため、納品についての確認だけはしっかりとしておかないといけないからである。なければ、誰の責任かという話となるので、注文した品物が届いているかの確認は重要なのだ。

 今年に入って、こうした遅延や誤配などが度々起こるようになった。特定の一社という訳ではないので、運送業界の全体的な傾向として捉えるべきだろう。増加し続ける需要に見合う人員や個々の能力、賃金など全てが不足しているのではないか。

 日本の運送業界はいろいろな意味で限界を越えてしまっていると考えられる。当方の場合は業者だが、一般客の荷物でも今後、同様のことが起こってくる可能性が高い。

ジャスト・イン・タイム

 当方では現在、資材業者は洗剤などの調合の関係でほぼ一本化されており、注文を行う度に発送され運送業者の手で届けられるようになっている。これまで朝10時に注文すれば翌日午前中に配達されるのが常で、これに合わせて資材の調整を行っている。

 要は資材がなくなるギリギリで注文するのである。これによって在庫スペースを作らず、把握し管理する手間を無くし、ロスが出ないようにしているのである。

 またこうすることで、棚卸し作業も最小限、あるいは不要になる。事務的な処理を減らすことも合理化の一つである。更に締日に合わせて注文をコントロールする事により、請求額を平準化させたり、資材の請求を遅らせたりすることができ、経理的な負担を生じさせないようにすることも可能なのだ。

 我々のような零細業者がこういった「ジャスト・イン・タイム」ができるのは、日本の高度な物流システムのおかげであり、当方もその恩恵を受けてきた。

 ところが最近、配達物の到着が半日から一日ズレる事が多くなった。住所を勘違いして間違った配達が行われかけたり、不慣れな委託業者が道に迷い、外に出て道案内するようなことも発生している。こういうことから最初に書いたように、その高度な物流システムが揺らぎだしているのではないかと感じるのである。

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システムが支えきれない

 物流大手のヤマト運輸が従業員への不払い残業代を支払ったら赤字に転落したことからも明らかなように、現状の運賃と仕事量の釣り合いが取れていないことは、常識のある人間が見れば分かる話だ。

 ところが人というのは罪深いもので「合理化」「改革」「企業努力」という名のもとに、不当に人を安く使うことも厭わない感覚を持ち、それによって生じる恩恵を受けるのはさも当然であるかのように振る舞うのである。

 しかし何でもそうだが最終的に「人」が処理するのであって、何をやるのにも限界があるのは当たり前のこと。自分がやったら「無理」だと言うくせに、人にそれを押し付けようとする浅ましい人間は実に多い。どんなに優れたシステムであろうと、利用する者の少なからぬ人間がそのような卑しき者であるならば、破綻するのは自明の理なのだ。

 そんな状態の中、五輪後に訪れる75歳以上の後期高齢者が国民の2割を占める「少子超高齢化社会」に対応できると考える方がおかしい。そのような状態下、高度な物流システムが維持できると考える人が「おかしい」のであって、支える人がいないのに、無茶使いする者が横行するならば、システムの崩壊という未来しかない。

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日本型高度宅配システムの終焉か?

 高度な宅配システムが徐々に維持できなくなりつつある現状を見るにつけ、「ジャスト・イン・タイム」で極限まで在庫を置かないような運営の行い方そのものを見直す時期に来ているのかもしれない。

 というのもこうした遅延などは当方のところだけではなく、取引業者やその出入り業者のところでも起こっており、物流がコケれば将棋倒し的に納入が遅れることになりかねないからだ。

 こうした状況下、それでも在庫を置かないシステムを続けるにはリスクが高いと言わざる得ない。出来ないもの、無理なことを言って配達業者に「遅い遅い」とせっついたって、資材がなければ仕事ができないのだから、できる方法を採らなければならない。

 これまで日本で広く行われてきたこのような手法について見直す時期に来ているのではないかと思う。時代に応じて仕事のやり方を買えていくべきだろう。

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次の時代は「ネオストッカー」なのか?

 遠い昔、小包が届くまでには時間がかかった。今のように交通網が発達しておらず、伝票やバーコードで管理する時代ではなかったため、モノが手元に届くのに何日もかかった。

 これから先の未来、昔と同じようなことになるかもしれない。というのも少子超高齢化社会の影響は物流業者に留まるわけもなく、販売業者も同様で、梱包など発送作業を合理化して週二回程度とし、少人数かつ人件費抑制に軸足を踏むかもしれない。

 これは店舗でも同様で、確実に利益を出すために物流を最小限とし、仕入れたものを確実に売り切ることでロスを無くすやり方に転換する可能性もある。そうなってくれば「欲しいものが欲しいときに手に入らない時代」の到来となる。そうなった場合、商品の在庫を一定量抱えて管理するという生活スタイルでなければ合理的に生きられなくなってくる。

 これまでは家庭でも「ジャスト・イン・タイム」を利用してストックを無くす生活スタイルが推奨されてきたが、今後それではやっていけなくなるということで、在庫を管理する技術が発達し、その使い手を「ネオストッカー」と呼ぶことになるのかもしれない。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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