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捨てるということは、増やすということ

投稿日:2017-06-10 更新日:

 なんでも最近「何キロ捨てた」とかいう企画をやってる番組があるらしい。TVがない我が家ではどういうものなのかは知りようもないが、親によれば片付け生活の番組もあるとのことである。

 「片付け」と聞けば悪い印象がないため良いように聞こえるだろう。「要らないものを処分した」となればスッキリした気分になるのも事実である。しかし、それだけでは「片付け」たことにはならないのではないかと思う。

 なぜなら捨てる事が目的化し、再びものを増やすことにしかならないような気がするのだ。

ポイポイ病

 私の妻は常に捨てたがる。何でもかんでも容赦なく捨てたがるのだ。私はこれを「ポイポイ病」と名付けている。以前にも書いたが、一旦捨てると心に固く誓ったら、頑として譲らない。とにかく何が何でも捨てたがる。

 もともと妻は「ポイポイ病」を患っていた訳ではない。物があるのをどうすればいいのかわからなくなって、ある日「そうだ!捨てればいいんだ」と何かの啓示を受けて、ポイポイと捨てていくようになった。

 例えばネットで買ったものが届くと、まず行うのが梱包材の解体儀式。買ったものを開けるより先にバラバラにするのだ。だいたい翌日の朝には家にはない状態となる。家で容易に捨てられないものは全て私の仕事場で処分される。今や妻にとっていちばん大事なことは、購入したものよりも捨てるものを探すことのようだ。

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ちょっと待て、捨てるそれも資産だぞ

 梱包材を処分するだけだったら問題がなくとも、カラーボックスやケース、テレビにレコーダーに至るまで処分と、直ぐに粗大ゴミについて調べる有様。捨てるのにもお金がかかるのだが、使えようが費用がかかろうが「処分」と思った瞬間に捨てたいのである。

 さすがに私が静止すると、今度はなんで捨てられないとイライラするような状態で、対応策を考える方も何かと思案しなければならなかった。

 結局、テレビは嫁入り先が決まり、レコーダーとケースは仕事場の外に置いておいたら誰かが持っていき、カラーボックスは仕事場で引き取って会社の財産にすることで決着した。粗大ごみの費用を1円も出さないように考え抜いたのだが、本人は感謝するどころか処分方法など大した話ではない感じだった。

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眠っていた資産はよみがえる

 そんなころ会社に取引先から一つの依頼があった。受入ワゴンが欲しいというのである。受け入れワゴンとはお店でお客様から預かった服を一旦、集配袋に入れるための補助器具で、集配袋を被せるとしっかりと固定され、被洗物を荷崩れさせず集配袋に入れることができる。

受け入れワゴン。被洗物を入れる集配袋を固定する役割を持つ

集配袋。ドライ袋とも言う。

 それが欲しいというのである。買えば定価18000円。欲しいというのがお客様の要望である以上、用意しなければならない。だが、当方では十年以上前に撤退した店にあった受け入れワゴンを保管し残していた。

 そのため、再度購入することなく在庫の受け入れワゴンをお客様の元に届け、事なきを得た。もし店舗撤退時に処分していたら再度購入しなければならないところであった。

 ゼロか18000円、この差は大きい。取っておいたものが十年以上の時を経て再登板となった。会社の資産であるという意識が出費を抑えたのである。

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資産か消費財か

 十年以上前に買おうが、今買おうが18000円に変わりがないものを資産として保管しておいたことで、出費はゼロとなった。本来であれば消費財扱いのものを備品として保持していたからこそ出来たことだった。

 この一件は妻にとって、中々考えさせられる事だったようで、ポイポイ病の症状が少し落ち着いた。「とにかく捨てる」「なんでも捨てる」から、「立ち止まって捨てる」「考えて捨てる」ように心がけをするように意識が変化したらしい。

 個人的な意見だが「なんでも捨てる」ということは、無意識のうちに捨てるに等しく、それは無意識のうちに「買う」という行為と変わらないと思うのだ。それに今の時代、遵法精神に則れば「買うのも捨てるのもお金を使う」時代、捨てるのに思慮なき者が買うのに思案する訳がないではないか。

 私は「もったいない精神」で言っているのではない。何をやるにも思慮配慮が必要で、捨てることへの思慮があるならば、次買うときには立ち止まることができる。そう思うからこそ「捨てること」のみを強調する風潮に強い違和感を感じる。

 「買うこと」と「捨てること」の調和をもっと重んずるような社会となって欲しいものである。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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