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一軒家のローンを完済されたとの話を聞いて

投稿日:2017-07-27 更新日:

 長年、お世話になった方の息子さんが家のローンを完済したという。一軒家を購入して十数年でということで、共働きの中、夫婦で協力して達成されたのである。その話を聞いた私は、すぐさま言った。

 「次は建て替えか、改装か、それとも売却ですね」

 一体どういうことなのか?

建売住宅

 私が小さい頃、父親に何にもない原野みたいな土地に連れて行かれた事がある。そこが私の父親の仕事場だった。

 『丘陵地』

 木を伐採し、山を開き、削って地面を均して区画を整備する。その監督業務が父親の仕事だった。やがてその土地には家が林立し、新興住宅地となり、私が小さい頃見た風景はどこにもなかった。

 父親の話によると整地され区画が整備された後、砂利がザァー-と運ばれ、そこにミキサー車がやってきてモルタルを流してから、建物が建てられたという。いわゆる「ベタ基礎」と呼ばれる方法だった。これを見た父親は建て売りは要らないと思い、買う気が失せたらしい。

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建物の価値

 父親によると建物は基礎が大事で、しっかりした土台の上に立ってこその「建物」なのだという。それが砂利を敷いただけでは「しっかりした」とまでは言えないらしい。

 本来ならば地面を掘り、水はけを良くする地盤の改良を行い、その上で基礎部分を構築しなければ建物は長く持たないそうである。しかしそんな工事をすればお金がかかる上、建物に比べて見てもらえず、あまり評価してもらえないとのことで、建て売りの場合、お金をかけない傾向があるそうなのだ。

 確かに家を買う人の見るところは、駐車スペースや間取り、部屋の広さ、庭、建物の見栄えといったものが過半で、基礎にまで目が行く余裕はなかなかないのが実情だろう。

 ということならば建売購入のケースであれば、修繕等が回ってくるサイクルは「早い」と見るべきで、その判断の目安は大体20年から25年と考えたほうがよいだろう。今回の方のケースであれば20年未満での完済で、まだ働き盛りの40代。比較的フリーにこの問題を考えることができる。

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どうして売却が視野に入るのか?

 普通ならば比較的費用がかからず法の制約の少ない「改修」や「改装」を考えるのだろうが、私は「建て替え」か「売却」をオススメしたい。

 というのも次に家の大きさを考えるとき、リタイヤした際の広さを第一に描くべきだからだ。具体的な大きさを言えば50㎡~60㎡程度が管理面、維持費用面でベストではないか?

 具体的に言えば日々のメンテナンス(掃除などの手入れ)が楽で、保険や固定資産税が少なく、修繕費用がかからない、あるいは少ない家である。リタイアした後にそうしたものを払い続けるのは、例えお金を持っていても精神的な負担が大きいのである。

 となれば、建て替えるのであれば平屋を目指すか、家を売ってマンションを買う手の方がトータル的に「楽」ではないのか、というのが私の考えだ。

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今後の社会の問題

 どうして「売却」話をメインに語っているかというと、これから先、日本のインフラは急速に悪くなっていくと見ているからである。具体的にいうと2020年以降、地方部や郊外部から維持できなくなっていき、やがて都市部にもその波がやってくるだろう。

 というのも水道や下水道ならば経年劣化とその維持費用が捻出できないところが出てくる可能性が高かったり、利用客減で主にバス交通網が廃線続出になったりすると考えられる。いずれも急速な高齢化が足かせ要因で、我々の国は日増しに老いているのだ。

 ゆえに今後は「鉄道網」が近くにあり、水道を始めとするインフラが維持できる体力のある自治体に住み、病院やスーパーが徒歩で利用できる場所に「住む」ことが、ローコストで暮らしを守っていく必須条件となっていくだろう。

 そのためにはフットワークが軽く身軽にしておくか、そういうことを視野に入れて長いスパンでモノを考えていくしかない。それが不動産であれば「売却」を視野に入れる考えに繋がっていく。従来のような「資産」ではなく、場合によっては「負の資産」となりかねないからだ。

 日本が「先進国」と呼ばれる時代が終焉に向かっていることを自覚した生活設計が求められているのである。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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