家庭でスーツが洗える「スイトル洗い」 最新情報

ムートンカーペットのスイトル洗いを再検証

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 以前「ムートンカーペットを家でスイトル洗いする」で、ムートンカーペットをスイトル洗いで洗浄できる事が証明されたが、どの広さを洗うのにどれぐらいの時間がかかるのか、あるいはどれくらいの洗浄液が必要となるのかについて、改めて検証を行うことにした。

局所洗いを想定されていた「スイトル」

スイトル洗いについて考える

 現在、当方ではスイトル洗いで様々な被洗物を処理し、汚れ落ち等を検証しているが、クリーニング業者の目から見て実用化は可能ではないかと感じている。

 もちろんドライクリーニングではないために油性汚れなどではドライには劣るものの、水溶性の汚れ落ちに関してはドライを越えており、ウェットクリーニングとまではいかないものの、汗などの通常汚れは余裕で処理できる。

 またスイトル洗いがドライやウェットに比べ高いアドバンテージがあるのが「仕上げ」で、絞らないスイトル洗いはハイブリッドクリーニングと同様に、絞りジワがつかないため仕上げの手間が大幅に減る。これは貧弱な仕上げ設備しかなく、仕上げ技術に乏しい家庭において、大いに有用である。

 現在、仕上治具を使った「アイロンレス」洗いの検証を行っているが、家庭でのスイトル洗いを視野に入れてのことである事は言うまでもない。これらが実証できれば、新時代家庭洗濯の先駆けとなるだろう。

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1.5Lの洗浄液でどれくらい洗えるか

 既にスイトル洗いの洗浄力が証明されているムートンカーペットだが、今回は1.5Lでどれほど洗えるか、どれほどの時間がかかるのかについて検証を行うことにした。

 カーペットの大きさは2000✕2600。クリーニングに出すと2万以上は確実ではないかと思う。(ムートンカーペットは断ってきたため、実勢価格を把握していない)

 早速、洗浄液をスイトルに装填してムートン洗浄を開始する。当たり前だが非常によく汚れが取れる。

 4~5分程度で一回目の洗浄が終了した。廃液を処分し、更に洗いを進めていくことにした。

 相変わらず洗浄液が真っ黒に汚れる。再度、廃液を処分し、再び洗浄液を装填して洗いを続けた。

 スイトルで一度に装填できる洗浄液は500ml。三度装填して1.5Lの液を使い切った。

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どれぐらいの時間と広さが洗えたのか?

 洗浄自体は15分程度で終わった。しかし廃液処分と洗浄液の装填で10分以上使ったので合計で30分近くかかった。ハイブリッド洗浄のような連続洗浄方式なら半分以下の15分内で、同様の広さの洗浄ができるだろう。

 一方、広さはというと2000✕900程度で、1.5Lでおよそ2㎡弱洗えることが明らかになった。これはこのムートンカーペットを洗うのに約4.5Lの洗浄液が必要となる計算で、そこから推察するに全洗浄には約一時間半かかるという結論が導き出される。

 この労力と手間をどう考えるのかは人によって判断が別れる所ではないかと思う。ただクリーニング業者の感想を先に述べると、殆どの外注先(一般業者は自家処理が不可能)の洗浄より、洗浄能力は高いと思われ、自家洗浄の価値は十分にあると思う。

 というのもムートンカーペットは中にウレタンフォームが敷かれているため、ドライ処理は難しく、珪藻土等を使って汚れを付着させるパウダークリーニングなどといった方法が主流のため、正直汚れが落ちにくいからだ。

 その点を考えれば自宅で水洗可能なスイトル洗いに分があるのだ。また資材さえ揃えれば「抗菌加工」や「防汚加工」を施しながら、皮革処理には必須の「加脂処理」(抜けた脂を再補充させ皮革を柔軟に潤いのある状態に戻す処理)までが可能となり、これに比する仕事が可能な業者は数えるほどしかいないだろう。

おわりに

 今回はムートンカーペットの処理時間や資材量を詳細に検証することができた。これにかかった洗浄液の原体はおよそ40ml程度で、現在プロトタイプのためハッキリした原価計算はできないが、検証結果に基づいて洗浄液内の資材を再検証し、スイトル洗いに向いた洗浄液を作ればコストも自ずと出てくる。

 また洗浄液には「洗剤」「抗菌剤」なども添加しており、これらの量も加味した上でのコスト計算を行えば、家庭でこの洗浄と同等の処理を行う費用も出てくるだろう。

 ただ、そういうものを行うにはもう少し具体的な検証が必要で、引き続きテストを続けていく必要がある。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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