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マンション物件の価値は「管理」にあり

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 分譲マンションは「立地」や「間取り」が強い購入動機となるが、その価値となると全く異なる。しかも「購入価格」が価値となるわけではなく、「管理」や「敷地」が重要となってくるのである。

 「家を買おうと思っていたが、できなかった人の話」で紹介した「奥様の実姉の話」は、修繕の度に都度出費が強いられるため、組合員(マンション所有者)同士の対立から修繕が遅れてしまい、物件の価値が更に下落する悪循環に陥っているマンションに住む人の悩みの話だ。

 逆に言えば物件の価値を保持し高めるためには「管理」が最重要であり、マンションにおいては管理こそが物件の価値だと言ってもよいだろう。今回は、この管理について書いていきたい。

管理の要諦は「長期修繕計画書」

 マンションが竣工した場合、建物を長く保持していくために「長期修繕計画書」を所轄官庁に提出しなければならない。まずこの「長期修繕計画」が滞りなく履行されているかが重要となる。

 しかし単に計画を履行しているだけではダメで、経年劣化していく建物の状況を確認しながら、定期的に「長期修繕計画書」の点検や見直しが行われていなければならない。

 このため「長期修繕計画」を履行していくためには膨大な費用が必要で、多くのマンションでは「管理組合費」や「駐車場代」を積み立ててマンションの修繕費用を賄っている。

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一筋縄にはいかない修繕費用

 ところが現実はそうではない。その理由は修繕費の積立額が少ないため、必要な修繕費用が捻出出来ず、修繕計画が滞っているケースが少なからずあるのである。

 先の「奥様の実姉の話」に出てくるマンション物件はまさに積立額が少ないことに起因しているケースがまさにそうで、次から次へと出てくる修繕での都度出費を巡って、組合内で紛糾する自体に直面している訳なのだ。

 また管理組合の運営が組合員(マンション所有者)主体の自主管理ではなく完全委託をしているケースもあり、委託業者は民間である以上利潤を追求するために管理費用と利益を徴収してしまい、殆ど修繕費用が積み上がらず、修繕が出来ない状態となっているところもある。

 そのため物件の価値を見る際には「長期修繕計画」の履行と見直しがおこなわれているか、「管理組合」が自主管理か、「修繕積立金」が積み上がっているかの三点が非常に重要となってくる。

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価値を決める共有部分

 「長期修繕計画」「管理組合」「修繕積立金」の3つを見ることは非常に重要だが、それ以外にも見ておかなければならない部分がある。物件の「共有部分」である。

 まず駐車場。これが立体駐車場であった場合は要注意である。というのもマンションにおける駐車場代は「共済会費」等の名目で、組合内で積み上がり貴重な修繕費用となるからで、立体駐車場であれば維持費用にお金がかかり、結果として修繕費用に回せる費用が減ってしまう。

 特に昇降式やゴンドラなどの機械式の立体駐車場ならば、修繕だけではなく設備の更新費用のために駐車場代を修繕費用に回すことが難しくなる。その点、平面駐車場であれば維持費がかからず、敷地が確保できている証ともなるので価値が高くなる。

 次に植栽。植栽があることで建物に美観と余裕と与え、物件価値を高めるが、反面でその維持に費用がかかってくる。特に樹木は長い歳月の間に伸びていくため、手入れの費用もそれにつれて上がってくることになるのだ。

 これらの植栽が単に手入れされているかどうかだけではなく、一定の高さに管理されているかどうかも一つの目安となってくる。

 共有部分ということであれば、来客用の駐車場や駐輪場があるかどうかもポイントとなる。外部から来た人が乗ってくる車や自転車を置くための専用スペースがあるかどうかも、物件の価値を高めることになる。

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おわりに

 購入した物件に安心して住むためにも、万が一には売却できるようにしておくためにも物件の「管理」が重要で、「管理」こそが物件の価値を決めると思ってもいいだろう。

 実は物件の価値を決める要素は他にも「立地」や「敷地」などがあるが、「管理」ができていなければ買い手が少なくなり、価格が下落するのは当たり前の話で、結局は「管理」が最も重要な要素となってくるのである。

 新築にせよ中古にせよ、分譲マンションを購入する際には、この「管理」というものをしっかりと念頭に置いたうえで、物件を吟味していくことが資産の保全であったり暮らしの安全保障に繋がっていく。

 また既に物件を所有されている方であれば、管理組合の能力を高めていくことこそが、財産を維持し人生の選択肢を増やしていくことになる。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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