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パナソニックのドラム式洗濯機のプログラム分析

投稿日:2017-06-17 更新日:

 先日、、「家庭用洗濯機の頂点を競え!Joshinwebの企画」においてパナソニックの最新機種NA-VX9700Lに軍配が上がったが、パナソニックのドラム式洗濯機に搭載されている「泡洗浄W」「40℃つけおき洗浄」「40℃ニオイすっきりコース」「15℃洗濯モード」の4つについてクリーニング業者&クリーニング関連業者的に解説してみたい。

パナソニックのNA-VX9700L

泡洗浄W

 洗剤を泡立て、洗浄液が被洗物に当たる表面積を増やして、付着している汚れへの反応力を高めようというもので、「家庭用洗濯機の頂点を競え!Joshinwebの企画」でも触れている。

 クリーニング業界では、広く知られた話で「よく泡立つ洗剤は良い洗剤」とされている。もともと大きな機械力で力押しできるので、ドラムの回転力と温水で泡立てることができる。だから家庭用より「悪い洗剤(常温では溶けにくい洗剤)」で洗う。

 また粉末洗剤を泡化することで溶け残りを防ぎ、洗剤成分をすすぎやすくする効果もある。

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40℃つけおき洗浄

 洗剤を溶かした40℃の洗浄液に6時間被洗物を浸けて洗うというコースで、これも業界では一般的に行われている手法である。ただ大きく違うのは「一定温度を保つこと」で、私を含む過半の業者は温度の下がるバケツを使っての浸け置きに対し、温度を維持する浸け置きに取り組んでいる業者は実は少ない。

 私が知っているケースでは鍋帽子や真空保温調理器を使って、浸け込み温度を維持して浸け込み処理していた方がおられ、黄変などは少ない資材を用いてもかなり取れることは知っていた。ただ必要性云々の話でこれまで取り組んでこなかった方法である。

 パナソニックは洗剤中に入っている「酵素」に注目し、この働きを促進させるために浸け置き温度を人間の体温に近い40℃に維持して、キツイ汚れに時間をかけて反応させる洗浄プログラムを作った。

 ただ当方のYシャツ洗いを公開した際にも指摘したことだが、酵素自体が高いため、売られている洗剤の酵素含有量が少ないので、この洗浄プログラムの効果が発揮できない点が惜しまれる。

 それならば被洗物は選ぶが粉末洗剤を使わず、粉末ワイドハイターと液体ワイドハイターで浸け置き洗いしたほうが効果は高いのではないかと思う。

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40℃ニオイすっきりコース

 こちらは洗剤を従来の二倍量入れて高濃度洗剤で洗い(予洗)、脱水後に再度温水で洗う(本洗)ことによって、洗浄力を高め、ニオイの原因物質を除去し、室内干ししても臭わないことをうたったプログラムである。

 こちらも主役は酵素で、つけおき洗浄の際にも触れたように洗剤中に含まれている酵素量を増やすため二倍量にして使い、濃度を下げるため本洗(温水すすぎ)を設けている。

 ただ当方が公開したYシャツ洗いを見ても分かるように、実は洗剤量が汚れ落としの決め手ではなく、漂白剤、油性落とし、酵素という「助剤」が決め手なので、これは洗浄ブログラムからのアプローチではなく、資材の使い方からのアプローチが必要だ。

 ただその場合、従来の洗剤価格の数倍以上の費用がかかるため、どこまでの人が受け入れてもらえるのかは疑問符がついてしまう。ただ言えるのは家庭洗濯では、洗剤量を増やす前にすべきことがある、という店である。

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15℃洗濯モード

 年間変動がある水温を15℃に安定させて洗うコースで、地味だが実は家庭洗濯機の王道とも言える技術である。冬になれば一桁になる水温の中でも汚れの取れる洗剤を各洗剤メーカーは開発しているが、やはり常温洗いの温度に持っていって洗うのが理想的。

 その点、この「15℃洗濯モード」は少々のヒーターの力を使って実現しており、温度の変化に弱いものが混じっている家庭の被洗物に配慮しつつ、家庭用洗剤の能力を維持して安定した洗濯を少ない電気代で実現している点を評価すべきだと思う。

 そういう点で「15℃洗濯モード」は、まさに「王道」プログラムと言えよう。

おわりに

 パナソニックでは洗濯について、こういったプログラムだけを見ても相当な研究を行っていることが窺える。手に入れられる資材の少ない家庭洗濯の中で、どうやって汚れを落とす技術を機械的にアピールするのか、という点で腐心している様がよくわかる。

 こうした努力の上に技術の進歩があるのだと改めて実感する分析作業だった。

 

 

 

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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