家庭でスーツが洗える「スイトル洗い」 最新情報

ハイブリッド洗浄とスイトル洗いの違いと比較

投稿日:2017-06-24 更新日:

 これまで実機を使っていくつかの検証を行ってきた「スイトル洗い」。そのスイトルの異母兄弟ともいえる業務クリーニング用の「ハイブリッドウェットクリーナー」とは、同じ洗浄理論であるはずにも関わらず、実際の使用場面においては微妙に異なった部分があった。

 その違った部分とは一体何か。単に優劣では評価しにくい「スイトル洗い」と「ハイブリッド洗浄」の相違点について解説したい。

ハイブリッド洗浄の基本論理

  まずハイブリッドクリーナーは、簡単に言えばスイトル洗いと同じように吸引しながら洗浄液を吹き付け、洗浄液と混ざった汚れを液ごと吸引して汚れを除去する機器である。

ハイブリットウェットクリーナー

 それゆえ、ノズル部には洗浄液を吹き付ける「噴射部」と汚れを液ごと吸い出す「吸引部」があり、噴射部はエアー駆動のポンプが吸引部には強力な業務用のバキュームがそれぞれ使われている。

 ハイブリッド洗浄においてはまず汚れを取る前準備として、「前処理剤」を吹き付ける前処理工程があり、ここで頑固な汚れを繊維から剥離させてから、「水」と「洗剤」を薄く噴霧して服に水をなじませ、洗浄準備を行う。

 そしてノズルを使った洗浄ではエアーポンプから繰り出された洗浄液を吹き付けて、前処理剤や洗剤と共に汚れを洗浄液で絡め取り、強力なバキュームで液ごと吸引して汚れを除去し、すすぎを終える。これがハイブリッド洗浄の工程である。

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ハイブリッド洗浄の対極にある「スイトル洗い」

 対して「スイトル洗い」は、スイトルが家庭用掃除機アタッチメントであるため、自力駆動部がなく、その能力は全て使用する掃除機に依存している。それゆえハイブリッドクリーナーのように噴射部と吸引部が独立駆動ではない。まして業務用のポンプやバキュームを使っているハイブリッドクリーナーのパワーとは比べようもないことぐらい誰の目にも明らかだ。

スイトルは湿式掃除「機器」

 実は実機を手に入れた最初の段階で、その特性の違いについては予想出来ていたのではあるが、念のためにハイブリッドクリーナーの前処理、洗剤、洗浄液を手に入れ、スイトルでつかってみたのだが、テストの結果はイマイチだった。

 何がイマイチだったのか? ハッキリと言ってしまえばスイトルが噴射力と吸引力が弱く、検証結果を発表できないくらいのものだったということである。

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ハイブリット洗浄がそのまま使えないスイトル

 何がダメだったのかと言えば、まずすすぎが足りない。次に洗浄液の繊維からの「抜け」が悪い。結果として汚れの取れが、予想以上に「イマイチ」だったということである。これはハイブリッドクリーナーに比べ、洗浄剤の噴射力の弱いスイトルでは前処理剤や洗剤の濃度が濃すぎて除去しきれないこと。同じく吸引力が弱く、洗浄液をハイブリッドクリーナーより吸い取れていないことからである。

 つまりハイブリッドの洗浄液の吹付力に頼って前処理剤、洗剤の濃度濃くして繊維内の汚れを取り、その除去に強力な吸引力を使っているというのがハイブリッド洗浄で行われていることだった。

 だからハイブリッドクリーナーに比べ噴射力が弱く、かつ吸引力が弱いスイトルでは「ハイブリッド洗浄法」が使えないのである。だからスイトルで洗うには「噴射力が弱く」「吸引力が弱い」機器の特性を対応した洗浄法と洗浄剤が必要だった。

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おわりに

 このような事情で、ハイブリットと似た属性を持っている筈のスイトルが、実は全く逆の特性を持っており、その特性に合わせた洗浄法と洗浄剤が必要となった。

 ここで改めて重要になってきたのは「吸引力」だった。弱い吸引力で、強い吸引と同じような役割が果たせるのかどうかについてである。

 わがクリーニング業界では昔から使われてきた吸引力。例えば仕上げ台のバキュームとか、シミ抜き機のバキュームといった具合に、「吸引力」とクリーニングは切っても切れない関係にある。

 スイトルにおいてこの「吸引力」をどう考えるべきなのか。ハイブリッドクリーナーに比べて「弱い」吸引力をどのように考えるのか。次はこの「吸引力」に焦点を当て、スイトル洗いとは何かについて解説したい。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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