クリーニング実践編 クリーニング技術 家庭でスーツが洗える「スイトル洗い」 最新情報

シルクのカーペットを家でスイトル洗いする

投稿日:2017-06-12 更新日:

 シリウス社が開発し発売した、家の掃除機に接続して使う湿式掃除機アタッチメント「スイトル」。私はこのスイトルを使って家で衣料繊維を洗える可能性について言及し、これまでスイトル用に調合したプロトタイプ洗浄剤を試作。純毛毛布カシミアベストを実験的に洗浄してきた。

 その結果を踏まえ、スイトル用に合わせた洗浄システムを再検討し、今回実家にあるシルクカーペットとムートンカーペットについて実験的洗浄を行うことにした。

シルクカーペット

 実家にあるシルクカーペットは購入以来、10年以上一度もクリーニングしたことはない。当時の価格は約70万円であったという。

 もしクリーニングに出したなら、おそらく2万円程度するだろう。今回、それがスイトル+洗浄液で洗えるのかどうかを、カーペットの一部を使って試してみることにした。

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洗浄プログラム

 前回純毛毛布を洗浄した際に、スイトル洗いはクリーニングにおけるハイブリッドクリーナーに比べ、洗浄液の噴出能力が弱く、吸込能力も劣る点が明らかになる一方、それでも引けを取らない洗浄力があることが判明した。

 これは従来、高圧噴射と強力吸引で汚れが取れると考えられてきたハイブリッド洗浄の考え方を覆すものであり、スイトルでの洗浄とハイブリッド洗浄とは別物であり、スイトル洗浄ではハイブリッド洗浄とは全く違う発想と異なる洗浄プログラムが必要であることが明らかとなったのだ。

 それを踏まえ、今回はまず最初に噴霧する前処理噴霧の濃度を40倍に落とし、弱酸性洗剤を外した。代わりにスイトルに投入する洗浄剤の中に1000倍程度の超低濃度の弱酸性洗剤を加える方法に変更した。

 これは妻がフローリングを水拭きする際に、極薄の弱酸性洗剤であればすすぎ不要であることを見つけたことに起因する。少ない吹付け量のスイトルでは、少ない活性剤量で洗いとすすぎを行うシステムのほうが効率的な洗浄ができるのではないかという判断である。

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シルクカーペットの洗浄

 まず、洗浄部分に前処理スプレーを噴霧し、15分以上放置する。

まずはスプレーをかける

活性剤入り洗浄液、少し泡立っているのが判る

 そこからスイトル洗浄を行う。スイトルに洗浄剤を充填し、洗浄を始める。一回目の洗浄後の液は下のような感じとなった。

 茶色に変色しているのはカーペットについていた人間の皮脂汚れである。予想以上によく取れている。結果は優秀だ。

洗浄部位が色が変わっている。

 二回目の洗浄では取れた汚れがより鮮明に見える。実際は写真以上に真黄色に汚れている。

洗浄部分と(左側)と未洗部分(右側)

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結果

 写真では判りにくい部分ばかりで申し訳ないが、スイトル+洗浄液はシルクカーペットに対し、当初考えていた以上に高い洗浄力を持つことが判ってきた。

 そもそもシルクカーペットのクリーニング方法は基本石鹸水をかけてデッキブラスで擦るようなやり方で、カーペット洗浄機などはカーペットをローラーで動かしながら一列に並んだ噴射ノズルを吹き付け、汚れを叩き出す感じなので、洗浄液をなじませて吸引して取るスイトルがそうした洗いに引けを取らないとするならば、画期的であろう。

裏側まで液が浸透していない

 また洗浄液がカーペット裏側まで到達しておらず、高速乾燥剤の力によって夜の屋内にも関わらず、洗浄後2時間程度で8割乾く点も大きい。従来のカーペットクリーニングならば一ヶ月程度かかるものが、部屋敷きの状態で洗いと乾燥が出来る点は画期的だろう。

 もともとシルクカーペットは陰干しなので、部屋乾かしは問題ない。朝洗い夕方バッチリという、これまで不可能だった洗いが「スイトル+洗浄液」でできる可能性が大いに高まった。

 一方、洗浄部分は洗浄液内に入っている仕上剤と汚れが取れたことによってツルツルに仕上がっており、これならば納期と金額でクリーニングに二の足を踏んでいた人も、やってみようという気が起こるのではないかと思う。

 今回の試し洗いで一畳相当を洗浄するのに大体2L相当の洗浄液が必要なことも判明し、スイトルに4回ほど洗浄剤を充填しなければならない計算となる。これについて私の親は「家の中にあるから、複数回に分けて洗った方が楽」との意見だった。

 それと共に私のスイトル洗浄を見て「これであれば処理剤と洗浄液さえ手に入れば誰でも簡単にできる」と指摘、安全かつ安定的な分量とより簡便で高い洗浄力をもつ方法を見極める必要性を感じ、さらなる検証をおこなうことにする。

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Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

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