新しい家庭の洗濯についての研究 最新情報

【重要】洗濯三要素と洗剤五成分について

投稿日:2017-06-18 更新日:

 これまで何度か言及してきた洗濯の基本的の話だが、今回は改めて原点に立ち返り「洗濯三要素」と「洗剤五成分」について完結に書いていきたい。

洗濯三要素

 乾式洗濯(ドライクリーニング、溶剤洗濯)と湿式洗濯(いわゆる家庭洗濯を含めた水洗)の共通項として、洗濯三要素というものがある。

「機械、温度、資材」

 この三つが兼ね備わって洗濯が成立している。つまり機械(回転力)力が強ければ強いほど、温度(液温)が高ければ高ければ高いほど、資材(材料、ドライであればソープ、水洗であれば洗剤)が充実していれば充実しているほど、汚れが取れる。

 実は一般の方にとっては意外なことかもしれないが、ドライクリーニングも温度が上がれば洗浄力が上がる。しかし被洗物が毛羽立ったりするため、現在では殆どのドライクリーナー(ドライ機、ドライ洗濯機)では何らかの溶剤冷却装置がついている。

 話は洗濯に戻るが強い洗いは確かに汚れ落ちはいいものの、一方で生地を傷め、風合いを損ねるリスクと背中合わせであり、それを素材や服の形状に合わせて洗いをコントロールすることで、汚れ落としと被洗物のリスク回避を両立させている。

 具体的な例を出せば、家庭向け洗剤メーカーは基本的に「温度をかけること」を推奨していないが、それは温度を外すことで洗いで起こりうるリスクを低減させているといえよう。

参考リンク家庭用洗剤と業務用洗剤、どちらがいいの?

目次に戻る

洗剤5成分

 一般に売られている家庭用粉末洗剤は基本的に5つの成分を柱として作られている。界面活性剤、アルカリ剤、漂白剤、酵素、そして蛍光増白剤である。そして狭義の意味での洗剤とは界面活性剤を指す。

 界面活性剤は主に被洗物の表面張力をなくし、繊維についた汚れにまとわりついて外す役割を担っている。アルカリ剤は被洗物についている油脂とくっついて被洗物から油を取り除く役割を果たしている。

 対して漂白剤(酸素系漂白剤)は繊維を白化させて黄ばみを消す役割を負い、酵素は表面張力の外れた繊維内に入り込んで、俗に言う「汚れを食う」動きして汚れを取る。

 最後に残った蛍光増白剤は一種の塗料で服の表面に付着し、光を反射させて被洗物が白く見えるようにする材料で、汚れ落としには関係ない。しかし家庭洗濯ができる衣料で販売されているものの殆どが蛍光増白剤を使っており、潜在的にその白さがなければきれいになったように見えなくなってしまっている。

 この構成を基本として、分量を変えたりして多くの種類の洗剤が販売されているといった解釈で基本十分だろう。ただ中性洗剤ならばアルカリ剤が使えないので、油落とし用にアルコール系、あるいは柑橘系のリモネン洗剤で代用する。

 また洗剤にかかる費用は酵素、リモネンが高く配合をうたっていても基本少量である点を心しておく必要がある。また粉末漂白剤もそこそこする。一部の例外を除いて一番安いのがアルカリ剤、次いで界面活性剤だと考えても支障はないだろう。

参考リンクプロ洗いの究極の洗濯術「複数使い」

目次に戻る

おわりに

 この二つを念頭に置けば、家庭洗濯に対する考え方も変わってくるかもしれない。従来ならば一括りだった「洗剤」がそうではなく、汚れを落とすならば漂白剤や酵素を多く、デリケートに洗うならばアルカリ剤や漂白剤を外すなどの洗いをすれば、洗浄力を高めつつ被洗物を守る洗いが可能となるからである。

 またハードに洗えるものは温度を、デリケートなものは機械力を弱めるなど、洗濯にも複合的な配慮を行えば必然的に不満もトラブルも起こらなくなっていくだろう。

話題の洗濯・掃除blogランキングはこちら

話題のシンプルライフblogランキングはこちら

目次に戻る

-新しい家庭の洗濯についての研究, 最新情報
-, , , , , , , , , ,

関連記事

衣服再生消臭機「SWASH」をプロが分析してみた

 米家電メーカー「Whirlpool(ワールプール)」と、米洗剤大手「P&G」が共同開発した洗濯関連機器「SWASH」。  このように特設サイトも作られている。今回は何の効果があるのか判りにくく、本当 …

捨てるということは、増やすということ

 なんでも最近「何キロ捨てた」とかいう企画をやってる番組があるらしい。TVがない我が家ではどういうものなのかは知りようもないが、親によれば片付け生活の番組もあるとのことである。  「片付け」と聞けば悪 …

軟水とは何か?洗いのための軟水

 エントリー「「すすぎ」問題を解決する方法」で洗濯に向いた水(軟水)を用いいることで洗剤量を減らすことができる点を書いたが、クリーニング業者がその軟水を用いることは、実は容易なことなのである。  それ …


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Vivente
現役クリーニング事業者。妻と二匹のネコと暮らしながら、整理術やくらし術、生活家電や機器、、著名人のなどの研究を行っている。プロフィールはこちら

    家からウタマロクリーナーが消えた日  風呂場にあった「ウタマロクリーナー」のスプレー容器が消えていた。妻に「どこにやったの?」と聞いたら、「要らないから捨てた」という。まだ残っていたはずだったのにどうして捨ててしまったのか・・・・・ C ...

    switle「スイトル」の実機レビュー1  以前より注文していた湿式掃除アタッチメント、switle「スイトル」がようやく届いたので早速、開封することとした。 Contents1 重くない箱2 スイトル本体を付属品と繋げる3 給水タンクの構造 ...

    漬け込み洗いを過去のものにするハイブリッド洗浄  毛や絹などを水で洗うため、古くから行われている「漬け込み洗い」。水溶性の汚れは取れるものの、風合いや型崩れを起こしやすく、素材形状によっては元に戻せないものがあるなど、問題点も非常に多い。  これを ...

    捨てたくなる衝動!ポイポイ病の恐怖  先日より「家からウタマロクリーナーが消えた日」とか「捨てるということは、増やすということ」で妻の衝動である「ポイポイ病」の一部始終について書いた。だがこの病「ポイポイ病」は「捨てることが整理術」とい ...

    洗浄液プロトタイプ switle「スイトル」で純毛100%毛布を洗う 1  シリウス社が出している湿式掃除機アタッチメント「switleスイトル」を入手し、これまで2回に分けてレビューを行ってきた。 switle「スイトル」の実機レビュー1 switle「スイトル」の実機レ ...

    家庭用湿式掃除機switle「スイトル」の実力  湿式掃除機とは聞き慣れない言葉だろうが、水で床面等を洗いながら吸う掃除機である。ノズルから水を噴射したりしながらその水をバキュームで吸うことによって、カーペットなどに付着なっtした液体系の汚れを取る ...

    家庭用軟水器 アクアソフト AQ-S401 概要  これまで洗濯と軟水の関係についてしばしば取り上げてきたが、あくまで業務用軟水器を使った話だった。では家庭用軟水器があるかといえば、実はなかなかというのが現状である。というのも日本は元々軟水の国で、浄 ...

    switle「スイトル」で純毛100%毛布を洗う 2  「switle「スイトル」で純毛100%毛布を洗う 1」で準備した洗浄液を使って、早速純毛の毛布を試し洗いする。 Contents1 スイトルの準備2 実際の洗浄3 洗浄後の状態4 検証の結果 スイ ...

    ポイポイ病に至るまで~私の妻の場合~ これまで何度か取り上げた、無性になんでも捨てたくなるという「ポイポイ病」。今回は私の妻がどうしてこの「ポイポイ病」に至ったのか、その経緯について書いていきたい。 Contents1 雛人形を捨てさせろ ...

    嘘だらけのネット情報。真のアクリル毛布の洗い方  家庭で使われる毛布の中でアクリルの毛布の割合はかなりのものになると思う。クリーニングの需要は年々減りつつも出てくる毛布の殆どはアクリル毛布。家やコインランドリーでも相当程度洗われているのではないかと ...